カバについて調べていると、カバ肉はおいしいのかというサイトに出合いました。
さて、おいしいのでしょうか?
おいしいというより、食べられるのか、という疑問がわきます。
カバについて
wikipediaにはこんな難しい記述がありました。
1994年以降、ミトコンドリアDNA法などにより、クジラ類とカバ類(カバ科)が姉妹群である可能性を示唆されていた。しかし、DNA分析の結果、カバはイノシシ類よりもウシと近縁であることが証明され、かつ、クジラとの遺伝的関係が最も近い陸上動物であることが分かった。
引用元:
URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%90#.E5.88.86.E9.A1.9E
つまりカバはウシ類とクジラ類に近いということですね。
イノシシよりもウシに近いということです。
分類の方法が違うのでしょうか、どういう分類なのでしょうか、難しすぎて分からないのですが、とにかくウシとクジラです。
どちらもおいしいです。
たぶんおいしいのではないかと期待を膨らませて、調べてみました。
カバではないけれど、日本の野生生物を食すること
今、イノシシやシカの食害が目立っていて、その肉をなんとか食肉として流通しやすいように、衛生面とか、保存面とかで改良を重ねていて、町おこし村おこしの活動になっています。
ジビエ料理という名前で、なにせ野生のものですから衛生面にはとくに気を使っているようです。
カバの場合はそれとはまったく違ったものなのでしょう。
アフリカの人にとってはおいしい肉。時間と命をかけても食べる価値のある肉。
カバは人間になつかないし、ましてや家畜などにはできない動物です。
おいしいのなら、命と時間をかけて必死になって獲りにいくのも分かる気もします。
命を賭けても食したいものということでふと思い出したのがフグです。
野生生物でなく養殖したフグもありますが、素人が料理できるのは野生に限ります。
この魚のここを食べれば危ないよ、とわかっていて、食べる人の多いこと。
好奇心からでしょうか、それとも、一命をとりとめた人の「うまかった」の一言の真実を確かめたい一心なのでしょうか。
変わった食材にはあまり興味のない私にはよくわからない心理ではありますが。
食材について考えたいのは、イノシシとブタを比べると、イノシシは野生、ブタは完全養殖です。
養殖ということは、人間が食べやすいように改良を重ねているということです。
肉の柔らかさもありますが、口当たりとか、焼いたり煮たりした時の肉の縮み具合とか・・・・
野生の動物にそれらを求めるのは酷ではないでしょうか。
野生の動物を食するということは、おいしさを求めるものではなく、珍しさ、希少価値を求めるものだと思います。
おいしさを求めるのならば、なぜブタは改良されなければならなかったのか、なぜ食べられるために生かされているのか、です。
文化としてのカバの肉
珍しさで食べたい人にはもってこいのカバの肉。
考えるに、アフリカでは珍しくはあっても普通の食材なのではないでしょうか。
日本でも高価ではあるけれど、そんなに珍しくはないものはたくさんあります。
うにとか、キャビア、このごろでは天然物のうなぎ、海産物以外としては、夕張メロンなどは高価です。
アフリカでは日本のそういうものにあたるのがカバ肉なのかもしれないと思いました。
アレルギーが出た!
アレルギーが出て大変だったという体験談も目立ちます。
アレルギーはカバ肉そのものにある場合と、寄生虫によるアレルギーショックが原因の場合があります。
衛生状態もどうか・・・・という所で食べたこともない食材を口にするのですから、ある種アクシデントがあって当たり前としましょう。
昔サバを食べてじんましんを起こしたことがありました。
それくらいのことなら、しばらくサバを我慢すれば済むことなのですが、アレルギーにはアナフィラキシーショックという怖い症状があります。
全身に短時間のうちにアレルギー症状が出る病気です。
死者も出るほどなので、とにかく怖い。
カバ肉とは違いますが、のりやワカメを消化できるのは日本人だけらしいです。
韓国のりもありますから、日本近辺に住んでいる人のみ・・・ということですね。
それはのりやワカメを消化する細菌を体の中にもっているか、いないかということなのです。
カバ肉やワニ、ライオンなどの肉にもそれに対応する菌がいるような気がします。
うまいかまずいかの問題
カバ肉はまずい、という説と、うまいという説に分かれています。
人の好みにもよるでしょう。
地球上の動物の中でカバの肉が一番まずいと言われてもいるようです。
カバ肉は画像で見た限りでは牛肉や豚肉とあまり変わりがないように思えます。
牡丹鍋なるものを食べたことがあるのですが、豚肉に限りなく近かったような記憶があります。
イノシシですから、ブタ肉に近いのは当然といえば当然なのですが、きちんとした店で食べたので臭みもなく食べやすい固さでした。
体が温まるということですが、気のせいかほっこりした覚えがあります。
うまい、まずいも各人の好みの問題も大いにあるので、これは決着がつかないでしょう。
まとめ
アフリカの生息する野生生物たち。
日本の動物園でもお目にかかれる動物たちを、食べてみたいと思う人もいるのだ、と少し新鮮な気分で調べ始めました。
しかし、まずいという情報より、食中毒やら捕獲方法などの難題が待ち受けていました。
食べるという行為は現在では、命をつなぐ行為の次に、娯楽の意味もあります。
その娯楽が行き過ぎて命を落としていては、何のための食なのか、ふと疑問を抱きました。
カバ肉には毒はありませんが、カバを食べなければ生きていけないという状態ではないだろうに、とクジラの捕獲問題と重ねて、奇妙な気分になりました。